恋*クル〜2nd〜


付き合っているから、自然な流れでお互いの部屋の合鍵を持つことにした。

でもだからと言って、相手の許可なしに部屋に入ることはない。

その辺は武人も、律儀に守っているんだ。





「……おいしかったぁ~」



武人の部屋で、大好きな唐揚をたらふく食べて大満足のあたし。

食後のお茶を一口飲むと、あたしは後片付けに入る。

もう何度も来ている武人の部屋は、自分の部屋のように使い勝手がいい。



「……梓」



カチャカチャと食器を洗っていると、後ろから武人が抱きしめてくる。



「……なっ、なにっ!?」



抱きしめられるのは初めてじゃないのに。

あたしは毎回、息が止まりそうなほどドキドキしてしまう。


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