恋*クル〜2nd〜
かつおだしがどうのこうの言い始めた市橋くんにストップをかける。
武人は、興奮する猫のようにフーフーと息だっている。
「市橋くん、何か用事でもあった?」
「あ! そうそう。話があったんだった」
唐揚を食べ終えた市橋くんが思い出したように言う。
「来週さ、中学ん時の同窓会しようって連絡あって。江田の連絡先が分からないから、伝えといてって言われたんだ」
「同窓会!? またえらい急な話ね」
「あぁ。同じクラスだった守屋、覚えてる?」
守屋……?
あぁ、あのクラス一の優等生の男の子。
眼鏡かけて、昼休みはいつも図書館で勉強していたっけ。
「うん、覚えてる」
「守屋さ、九月からアメリカの大学に入学するらしくて。で、むこうに行く前に集まろうって」