恋*クル〜2nd〜
「きゃあっ、梓~!! 久しぶりー!」
「おおっ、江田じゃんっ! なんかおまえ、女らしくなったなぁー」
案内された個室に入ると、歓喜の声が次々とあがる。
市橋くんは先に来ていたみたいで、奥の方に座っている。
「江田!」
手を挙げて、空いた隣の席を示す市橋くん。
自然と足が行きそうになったけれど。
ダメ、ダメダメダメ!
隣に座るべきじゃない!
「ごめんっ」
運よく市橋くんから離れた席のところに、中学時代にいちばん仲の良かった子を見つけて。
あたしは手を顔の前でかざし、謝りながらその子の隣に腰を下ろした。