恋*クル〜2nd〜


たった一杯しか飲んでいないのに、目の前がクルクルと回り始める。



「ごめ……、もう無理……」

「えー? ガンガン飲むー? さすがぁ!」



この……酔っ払い集団!

あたしの“無理”って言葉は、こいつらの耳には届いていない。


二杯目ということもあってか、しだいに騒ぎの輪が広がり始める。

気づけば、同級生みんながあたしの方に注目していた。


とりあえず、二杯目いってしまおう。

飲んだらソッコー、トイレに行って……。

武人に電話して迎えに来てもらおう。


じゃないと、あたし、身が持たないっっ!


覚悟を決めて、あたしは二杯目の焼酎をぐぐっと飲み干した。





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