もう一つの赤ずきん
プロローグ


そのときだけは自分でいられた。


口から出る白い息、舞い散る雪の積もる、体や頭、氷を触ったときの「冷たい」という気持ち。


「あぁ、よかった。私もちゃんと生きてるんだ。」と実感させてくれた。





出会ったのはそんなとき。




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