再会
「いつまでこっちいんの?」
とうつむき加減で私は尋ねる。
「あした」
「ふーん」
「ユリは何時まで休憩?」
私は腕時計を見る。
「あと15分ってとこ」
東京には珍しく今日はずいぶんセミの声が響いている。
太陽を見上げる。
眩しくて目を開けていられない。
目を閉じるとあの夏のことを思い出した。
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