平凡な恋の話 No.1
『どんな楽器になるんだろうねぇ』

瑠璃がワクワクと胸を躍らせながら

私に言ってきた

なんでもいいよぉ・・・

私はただ瑠璃がやるから無理矢理

入部させられただけだから・・・

『ねぇねぇ、みく』

『ほい?』

『みくはどんな楽器になりたいの?』

‘なりたい楽器はない’

なんて言ったらちょっと失礼だよね?

だから私はちょっと考えた・・・

結果、言ったことは

『な、なんでもいいよ・・・』

ふっつぅの答えになった

『そうなんだぁ

 同じ楽器だったらいいのにねぇ』

瑠璃はいつもどおりに普通に流した・・・

たまに傷つくんだよねぇ・・・

たまに・・・

『みくちゃん、るりちゃん

 あんたら楽器の希望とかある?』

私と瑠璃が話しているときに

堂本先輩と海我先輩がこっちにきた

私と瑠璃は

『希望はありません』

とキッパリいった

ら、堂本先輩はうれしそうに笑い出した・・・

奇妙な人め・・・

『そないやったら、わいさらが

 あんたらの楽器決めてええ??』

あぁ・・・どうぞどうぞ

そんな気持ちで私は頷いた

瑠璃はちょっと違うけど

同じように頷いた

『そうかいそうかい♪

 ほんならぁ・・・』

そういうと、ビシッ!と瑠璃を指差した

瑠璃は驚いたのかな?ビクッ!とした

『るりちゃんはぁ・・・ホルンやっ』
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