平凡な恋の話 No.1
私は首をかしげてきいてみた

海我先輩はすぐに答えてくれた・・・

『トランペットだ

 お前がする楽器』

へぇ~トランペットかぁ・・・

トラン・・・ペッ・・・ト・・・?

『えぇえええええっ!!

 私って先輩と同じ楽器なの!?』

『あぁ、そうだ』

少し・・・どころじゃなく

メチャクチャ焦っている私に対して

先輩キッパリさらっと言いやがった・・・

なんかくやしい・・・

ムカつくはぁ・・・

すると先輩は

『そんな変な顔してないで

 とっとと部屋にいくぞ』

私、そんなに変な顔してたのかな・・・?

適当に返事をして、私は海我先輩の後ろを

てちてちとついていった


『堂本先輩・・・』

『なんや・・・

 もう気づいたんか・・・?』

『あ・・・はい

 先輩は知ってるんですか?』

『そりゃぁ、あいつがあんな顔するのは

 初めてやけん、すぐにわかったわい』

『へぇ・・・

 みくは鈍感っていうか・・・

 男に全く興味なくって・・・』

『そないやったら、絶対気づいてあらへん

 ってことか・・・』

『はい・・・

 なんか、海我先輩がかわいそう』

『結構おもしろそうやけん、いいとちゃう?』

『・・・そうですねぇ』

『よっしゃっ、わいさらも部屋にいこうかね

 るりちゃん』

『はぁ~い』
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