平凡な恋の話 No.1
『・・・なに笑ってんだ、お前』

・・・へ?

わたし・・・?

あぁ・・・私笑ってたんだ

先輩の笑顔みて笑ってたんだ

いっつも笑ってくれてたらいいのになぁ


(・・・やべぇ、可愛いなぁ・・・
 
 オイッ、早くきずいてくれよ・・・)



『あぁー、みくちゃんと海我くん

 ここにいたんだぁ』

どこからか声がする・・・

声がするほうを向いてみると

そこにいたのは

『い、泉先輩っ!!』

『はやく、あがっておいでぇ

 さっきの話の続きしよぉ』

・・・ごめんなさい、泉先輩

それは無理です

なんて言えないで、私はオロオロ

そんなことしてたら、海我先輩が

『俺らは先輩たちと違って

 コンクールで優勝したいんだよ

 だから遊びなんてしないで

 真面目に練習するんだっ』

ってはっきり言っちゃった・・・

泉先輩はふぅ~んって言って

しばらく黙り込み、こう続けた

『よし、わかった

 コンクール優勝できるように私たちも

 真面目に練習するから、

 優勝したら、みくちゃんも、海我君も

 ‘ホントの気持ち’をお互い言ってもらうよ?』

・・・ホントの気持ち?


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