平凡な恋の話 No.1
ちょっと冷たい言い方しちゃったかな・・・?

瑠璃の手の力が少しずつ弱くなっていく

‘ふぅ~ん’とだけ言って

『終わったから、帰ろっ?』

という瑠璃

私は‘うん’と言って瑠璃の隣にいった

音楽室を出ようとした時

バンッ!!と音楽室の扉を叩く手・・・

あまりにもビックリした私と瑠璃は

その場にポカーンと口と目を開けて

立ち止まった・・・

怖い・・・なんて思ってたら

『どやたぁ~??

 わいさらうまかったろぉ~』

聞き覚えのある言葉遣いと声・・・

あぁ・・・あの人か

私と瑠璃は多分同じことを思ったと思う・・・

そう・・・

『とても上手でしたよ

 堂本先輩・・・』

扉を叩いたのも多分堂本先輩

多分がつくのは隣に海我先輩もいたからだ

『せやろ、せやろぉ~

 あんさんもうまかったで、みくちゃん』

コンサートがやっと終わって上機嫌な堂本先輩

さらにテンションがup中・・・?

にこにこしながら私に話しかけてきた

『あ、ありがとうございます』

思わず照れ笑い

あんなに歌うのが楽しいなんて思うのは

今でもなんでかわからない・・・

とっても落ち着いてた・・・

ホントになんでなんだろう・・・?

『で、はいんだろ?

 吹奏楽部・・・』

ポケェ~としていた私の頭をポンポンとたたきながら

私と瑠璃に言う海我先輩

聞くだけ聞いて、部活には全くはいる気がなかった私たち

私は気持ち変わらずはいる気ゼロ!!

だったんだけどぉ・・・
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