いつか
『ただいま…。』
「あら、お帰りなさい。
何?そんな暗い顔して。」
そりゃ、暗くもなるから!
受験する訳でもないのに、
塾に入れられてさ…。
『だって、これから塾でしょ…?』
「そんな暗い顔しないの!
このマンションに住んでるあなたの学校の子が3人も通ってるのよ?」
『知らないよー、そんな人。』
あー。あり得ないよー。
なんでー。
母はそんなあたしの気持ちに気付いていないのか、鼻歌を歌いながら、楽しそうだった。