いつか

今日は選挙結果発表日。


どきどきしながら、向かうー。

あっー…
五十嵐紅梨という名前の上に花。
そして、松木昂平の所にも。

嬉しくてその場で飛び上がりたいくらいだった。

一人でにやけてたらしく、
後ろから

「何笑ってんの?」

振り向くと、そこにいたのは昂平で…。

『うっうん。通ってたから、さ…』

恥ずかしくって語尾が小さくなる。
あたし、今どんな顔してるんだろう…。

「マジで!?あ!ホントだ…
俺もお前も通ってんじゃん!!」

はいっと差し出された手にあたしは戸惑ってしまった。

「ハイタッチなんだけど?」

『あ、うん!』

そっと出した手に昂平の手が重なった。

パンッ


そうしてあたしの頭は昂平一杯になっていったんだ。

< 33 / 39 >

この作品をシェア

pagetop