見えない翼
「どいてくんない?
ってか男押し倒すって
あんたどんだけよ。」
照れ隠しのためにわざときつくなる俺の口調。
こんなこと言いたい訳じゃねぇのにな。
すると女は悲しみをかみ殺したような表情をし
一言「すみません。」と言ってくるっと踵を返しゆっくり俺のもとから離れていった。
ドク ドク ドクっ
歩いてく彼女の後ろ姿を片目に
少し動悸の早い心臓を左手で押さえる。
火照った頬が少し熱い。
「こんなの…
こんなの俺じゃねぇ……。」
誰も居ない廊下に
俺の言葉が静かに響いた。
ってか男押し倒すって
あんたどんだけよ。」
照れ隠しのためにわざときつくなる俺の口調。
こんなこと言いたい訳じゃねぇのにな。
すると女は悲しみをかみ殺したような表情をし
一言「すみません。」と言ってくるっと踵を返しゆっくり俺のもとから離れていった。
ドク ドク ドクっ
歩いてく彼女の後ろ姿を片目に
少し動悸の早い心臓を左手で押さえる。
火照った頬が少し熱い。
「こんなの…
こんなの俺じゃねぇ……。」
誰も居ない廊下に
俺の言葉が静かに響いた。