見えない翼
「お願い
神様和輝を返して。

私に和輝を返して!!
お願い
なんでもするだから
だから・・・・っ─────」




普段は神様なんて信じないのに
神頼みまでして馬鹿みたい。

でも馬鹿でもなんでもいいから和輝に
和輝のあの笑顔に腕に優しく抱かれたかった・・・・。
もう一度会いたかったんだ。




私は少し冷えたコンクリートに膝を突き、青い空を見据えながら
もう一度和輝のあの笑顔が見たい一心で泣きじゃくりながら叫んだ。






でもその時
馬鹿な私は
影で私を見つめている人が居たって事に気づいていなかったんだ。
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