見えない翼
─聖夜Side─


ドキン
ドキン


目の前に広がる光景に俺の長年冷めきった胸は急に温かさを取り戻したように再び軽快なリズムを奏で出した。





今朝初めてあったはずの女なのに
この時俺は顔をぐしゃぐしゃにして泣き叫ぶ彼女を見て綺麗だとおもった。
笑わせてやりてぇって思った。




そしてなぜか
愛おしくも『懐かしく』感じた。





この女と初めて会ったのは今朝のことだった。
< 6 / 13 >

この作品をシェア

pagetop