Rainy-Rainy
屋上にすでに来ていた千鶴と合流して、三人で輪を作り、昼食を取る。


「はぁ〜〜っ、二人共数学の小テストどうやった?」


先に食べ終えた千鶴が、タバコを取り出しながらうんざり気味に言った。


「んー、まぁまぁだと思うよ」

「取るに足らん」


どうやら、テストの出来は三者三様か。

桂くんは当然満点、私は八割くらいで、千鶴は……コホン。

可愛そうだし、触れないで上げよう。


「静香、何か失礼な事考えてるやろぉ」

「あ、あは」

「……ばーか」


ああ、また余計な事を。


「ぐぐっ……ウチかて頑張ってんのや!ほっとけ!」

「あぁ、そうだな。前のテストも頑張ったから、下に五人もいた」


ちょっ……!

桂くん!?


「こっ、こンのっ……ちょっと自分が頭エエからって、調子乗りよってからに!!」


加えていたタバコを握り潰して、千鶴は勢いよく立ち上がった。


「ええ加減キレた!」

「いつだってキレているだろう、駄犬」

「犬扱いすんな!阿呆桂!!」

「……ふん、阿呆はどっちだ」



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