Rainy-Rainy
『渡会くん、渡会くん』
『なんすか、先生』
『これは、なんですか!』
『これって……テストだけど』
『そんな事は分かってます!私が聞いてるのは、その点数の事です』
『あぁ……まぁ、良くはないよな』
『良くないどころか、悪過ぎです』
『仕方ねぇだろ。俺馬鹿だから、勉強は苦手なんすよ』
『知ってますよ。でも馬鹿なら馬鹿なりに、努力をして下さい』
『……生徒に馬鹿って言っちゃ駄目だろ』
『む……と、とにかくですね。このままでは、渡会くんは留年です』
『うん』
『ということで、今日から追試まで、放課後は私がみっちり補習して上げます』
『……ラッキー』
『何か言いました?』
『いえ』
『じゃあ頑張りましょうね、渡会くん』