美女で野獣
うぬぼれてるんだろうけど、こうやって安心して眠れるのは、ボクのことを信頼してるからなんだろうな。

薔薇姫の紀奈も、S姫の紀奈も僕の大好きな紀奈だよ


この2人きりの時間がいつまでも続けばいいのに


ぁあダメだ囚われる
その寝顔、唇にふれたくてたまらない

愛しすぎて涙が出てくる…

かっこよくないし地味だし
こんなボクにいいとこなんていっこもないのに
不毛なのに


なんでこんなに好きなんだよ

ガクっと膝が地面にへばりついた



ボクを鎖で縛り付けてほしいくらいだ
紀奈への恋心がはじけてしまう前に…

いや、もうはじけてしまっているかもしれない

優しすぎる紀奈…
いつも支えになっていた

「はやとなら大丈夫」そのコトバに何度助けられてだろう?

「はやと!」
「はーやとっ」
狂おしいほどに愛しい
ボクを呼ぶ、その声さえも

美しいシャボン玉に閉じ込めてしまいたい

目の前にいるのに触れることもできないなんて

ずっと


この時間が続けばいいと



何度願っただろう?

「ん…」

?!

「ぁのー…学校しめますよ」


教頭先生じゃねーか…
つか、なんで寝てんだ?!

「隼人、おきろっ!!」
「ん…」
「おきろー!!」

バキッ


左頬ストレートきまったぁ★


「ん…紀奈?」
「行くよ!学校閉めるって!」

「ぇえ?!急ごう!」

ぱし

手と手がつながってるよ
隼人…?

「は…「いくぞ!しっかり握ってて!」


これくらいなら許されるだろうか?
紀奈の右手とボクの左手

紀奈のぬくもりが伝わってくる

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