美女で野獣
守るべきもの
「イジメ…?」
孝太郎の目が真っ黒によどんだ
「孝太郎…」
「なんだ隼人、知ってるのか?」
「実はー」
隼人は重たい口をひらいた
「はらへったなー」
「ぉー」
ボクたちが中庭をぶらぶらしてたら体育館裏で悲鳴が聞こえたんだ
バンッ
「キャァッ!!」
「ふ…」
「アハハハハ」
「くっさぁーいやだあ」
1人の女の子を大勢の女の子達が囲んで残飯とかを頭からかけてて…
ざぁっ
「こうたろ…!」
孝太郎がその女達に砂かけて
「きゃっ砂?!」
「その子を、はなしてっちゃ」
『孝太郎さん!!』
女達はその子を睨み舌打ちして帰っていった
「ばぃばーい」
ぐっ
「大丈夫?」
「!」
「ぁ…」
パッチリ二重に長いまつげ。ふっくらとした唇に大きな瞳…紀奈に負けてない美女だったよ
「やっぱりキミか。」
「春日さん…」
その子の肩が震えてたんだけど、孝太郎が側に行ったらぴたりととまって泣きじゃくったんだ
「なくなっていったっちゃ」
「か…すがさん」
ぎゅ
「は…放してください!匂いがついてしまいます!」
「いやだ…そんなことどうだっていい。」
「紗亜夜の痛みに比べたら…。」
みたいな?