美女で野獣
「なんで?」
孝太郎はふぅっとため息をつき、それくらいわかれとでも言いたげな目をボクに向ける
「怖くて言えないんだっちゃよ。イジメのターゲットになる子は大体弱くて自分の意思を言えない子だっちゃ」
「お前なら―」
「わからないっちゃ」
でも、今は
「それしかないんじゃ…?」
ボクと孝太郎はマスク・サングラス・フード
を着用し、上手く変装した!!
上手くじゃないか…
「めっちゃボク達怪しくない?」
「紗亜夜は1年生だからしょうがないっちゃ…」
話し合いの後、ボク達ゎ紀奈様のご命令で紗亜夜さんに直接会いに来たのです
「じろじろ見られてる…」
「そりゃそうだっちゃ。俺ら2年が1年の校舎にいるのは良くないことだっちゃ」
明らかに挙動不審なボクは孝太郎の後ろをそろそろとついていく
「あ、いた!!」
孝太郎が1-Dの教室を指す
その指の先には、教室の隅にひっそりとたたずみ読書をしている紗亜夜さんの姿があった
かわいい
「隼人」
「ん?」
「ココロの声が漏れてるっちゃ」
「…べべっべつにかわいいとかおもってな―「うるさいっちゃよ??」
最後まで言う前にさえぎられましたよ
痛いっす…
孝太郎の視線がいたいっす
反省してます。すみません
『…!』
クラスの女の子たちの小さな悲鳴がもれる
その目は孝太郎に一直線に向けられている
アイツは…なんであんなにもてるのだろう??
孝太郎はずかずかと教室に入り込み
にこにこオーラ全開でみんなに軽く会釈
失神者が数名出てもおかしくない
「ぁ…」
紗亜夜さんは孝太郎と目が合うと、すぐさまぱっとそらした
「ちょっと、いいかな?」
強制(?)的に紗亜夜さんを確保した孝太郎はボクに目で合図。
屋上へGO!