美女で野獣
「そうだ…
私は探しもしないでただないないと叫んでいた。歩いて、迷ったり、転んだりしてしまうことを恐れて…
でも恐いのは傷つくことじゃない」

風が髪を揺らす

「動かずに、立ち止まってしまうこと。どう動くかは貴方しだいよ」

「はぃっ」




こうして一件落着♪
いじめっこは生徒会の方で処分を議論することになりました。

紗亜夜はというと―


「紀奈さまっ!!お昼休みなので遊びに来ました★」
完全…というわけではないけれど、だいぶ明るくなってカワイさ100㌫!
前よりもモテモテです!


「紗亜夜さん!」
今日もまた、お昼休みだから紗亜夜さんが遊びにきた

「おー!紗亜夜っちゃ!」
「紗亜夜さん!!」

隼人と孝太郎も紗亜夜さんと仲良くなりました

「紗亜夜さらに可愛くなったっちゃね~こんな美女2人に囲まれていたら今度は俺達がいじめられちゃうっちゃね」


孝太郎はきゅっと紗亜夜さんを抱きしめた

まぁ、孝太郎はフレンドリーだから、この行動に深い意味はないんだろうけど。

孝太郎にとってハグは握手と同じだからな。
でも―――…

「こ…たろさ…」
紗亜夜はそうでもなさそうだ
真っ赤になりながら恥ずかしそうにうつむいている


「紗亜夜さんが可愛くなったのは恋の力でもあるんだな」
私は2人に聞こえないように隼人にそっと耳打ちした。

「でも、孝太郎は女に興味ないよ」

え…??

「それに―――…」
「ん?どうした??」

隼人はぷいっと私から顔をそらした

「な…なんでもない」

「そか」





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