先生と私のたった一度の恋
先生と寮

1

一通り挨拶を済ませた私は、ふと先生を見た。


「俺は生徒会担当なんだ。」


「よろしくな」そう言って笑う先生に私は顔を赤くした。


そんな顔を隠すために腕時計を見た。


「きゃぁ!じゅ、授業!!」

腕時計を見ればもう、とっくに二時間目は始まっていた。
どうやら、生徒会室はチャイムが聞こえないらしい。

「先生!!」


難波先生を見れば「そうだな〜」なんて、のんきにソファーに座っていた。


「いけない!」


私は、慌て生徒会室を出ようとした。
時に、私は先生に腕を捕まれていた。


「今日の放課後。
教室に残れよ?
生徒会寮を案内するから」

最後にそう言われて、私は生徒会室を後にした…




教室に着いたころにはもう、二時間目の授業は終わっていた。


しょうがなく自分の席につくと、誠ちゃんが寄ってきた。


「大丈夫か?」

どうやら、私は体調不良ってことになっているらしい。


心配性な誠ちゃんに笑みを浮かべて頷く私。



そして、放課後。
< 19 / 37 >

この作品をシェア

pagetop