先生と私のたった一度の恋

3

先生に連れられて行った先には、一つの建物。
西洋のお城みたいな造りだ。


先生は、私に一枚のカードを渡した。


「このカードを持ってれば入れるからな。」



先生は、そのカードを私の首にかけてくれた。



中は広くて、外観のお城イメージとさほど変わらない内装だった。

先生は、先輩達に指示を出した後、
私の手を握りなおして階段を上った。


二階にはたくさんの部屋があった。
その部屋のドアには、先輩達のネームプレートがさがっていた。


そして、一つの部屋の前についた。


「ここが、今日からお前の部屋だ。」



そう言って扉を開けてくれた。
部屋は広く、生活に必要なものは全て揃っていた。


「うわぁ…凄い!」


私は子供のようにはしゃいでいた。
そんな私を難波先生は、微笑みながら見ていた。


「普通棟の部屋は、基本的に三年の寮長しか、行き来はできないから、いないことはバレない。」


先生は、私の頭に手をのせてきた。

そんな微かなことでも、私の心臓は高鳴ってしまう。

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