イジワルな唇_secretkiss_


「えっ、空キレイだなぁって思って!」


アハハと苦笑いを浮かべながら美穂に言うと「そう?」と首を傾げながらまた笑顔に戻った。


息を吐いてまた視線を戻す。


ボールを投げて怪我しながらも走る姿。


やっぱり、ナセくんだっ!


やっぱ野球部だったんだ―‥


ボッーとしながらナセくんを見つめる。


…ん?何か忘れて…


ブンブンと頭を振ってフェンスをギュッと握り締める。


キス…されたんだったーっ!


「ねぇ、いいでしょ心愛!一緒にはいろーよ!」

「ご、ごめん。あたし剣道部がいいし…それに、野球部のマネージャーなんていっぱい候補いると思うから、さ。ね?」


美穂からの視線を受け流して冷や汗をかきながらなだめる。


< 16 / 43 >

この作品をシェア

pagetop