NOEL(ノエル)

「そうそう。
だから早くこの箱をあけようぜ。ニコ。」

ユーロはそう言うなり、右端にある赤いラベルの貼られた箱の鍵穴に、ニコルが首から提げていたカードを滑らせた。

「おい! 何すんだよ、ユーロ!!」

ニコルが怒鳴るより早く、カチリと箱のロックが開き、ゆっくりとその蓋が持ち上がっていく。

ユーロは空かさず手に持った小型ライトの光を、その隙間から滑り込ませた。

「んん? おいおい、何だよこれ・・・」

箱の中を見るなり、ユーロが驚きの声を出す。

「あぁ? 何だユーロ、期待外れだったのか?」

覗き込んだガイも、

「あ~あ・・・
あのエロじじぃ、ついにロリコンに走っちまったのかよ?
しかも男だぜこいつ。」

眉をしかめながら、大げさに肩をすくめてみせた。



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