NOEL(ノエル)
「うそ。
ほんとに修復出来たの?!」
ミルクは自分のPCを覗き込む。
「そいつの腕はプロ並だからな。
今回の研修だって、そっちの腕を買われて特別に推薦されたって噂もある。」
「あはは。いやいやそれは無いって。
研修は親のコネですよ。親の・・・ね?」
ビルはクスクスと笑って席を立つ。
「ささ、どうぞ、お嬢様。
研修資料のデータも追加しておきましたから。」
「あ、あらそう。
感謝してよ。ビル・ハーディ。
でも・・・
そのお嬢様っていうのは、やめてよね。」
そう言ってミルクは上目遣いに軽く睨みながら、
「ありがと。」
そう小さく呟いた。