NOEL(ノエル)
ニコルは大きく目を見開くと、少年の顔を自分から引き離し、
「冗談じゃねぇ! お前何者だよ!!」
小さく引き締まった顔を高潮させながら、ごしごしとその唇を拭った。
「あれ?!
ひょっとしてニコルお前、天使くんにファーストキッス奪われちゃったとか?!」
「う、うるっせーよ!ユーロお前、ぶち殺されてぇのかよ!
だいたいコイツが・・・」
「ちょっと失礼。」
息巻くニコルの肩を人差し指でツンツンと叩き、フィンは少年の顔を覗き込む。
「うん。 確かにエドの造るガイノイドとは様子が違うようですね。」
言われた少年は、その頬に触れようとしたフィンの手を素早く避けて、ニコルの後ろ側へと周る。
「あ・・・おい!」