NOEL(ノエル)
ψ2. アンドロイドのルール
ψ2. アンドロイドのルール
「いい加減芝居はやめろ。チビ。」
エド・ブルーは寝台に横たわる少年の額を人差し指でつついた。
少年はその長い睫毛を二・三度パチパチさせると
「チェッ。やっぱり気づいてたのか。」
そう言って大きな翡翠色の瞳でエドの顔を見上げた。
「あたりめぇよ。
お前、俺を誰だと思ってんだい?」
「好きモノのエド。」
「そうそう。・・・って、ちげーだろ。」
「NANOで一番のガイノイド・クリエーター、エド・ブルー。」
「そう、それだ。
だがよ、上にもお前みたいなのを作れる奴がいるってのは驚きだぜ。」
「世界は広いんだよ。エド。」
少年はそう言うと、その体をゆっくりと垂直に起こし、
「ねぇ、ここはどこなの?」
きょろきょろと辺りを見回した。