NOEL(ノエル)

「みんなにこれだけは言っとくよ。

基本、自分の身は自分で護ること。
それはNANOの鉄則だから。

ここは、VINOじゃない。
危険な事はここでなくても沢山ある。

NANOで生きていたかったら、それだけは覚えておくこと。

いい?」

「了解です。」

「そのくらい覚悟してるって。」

「危ない事を怖がるようなら、最初からNANOへ密航したりはしませんわ。」

ミルクはそう言ってバックミラーにウインクを投げると、

「ユーロさん、向かってよろしいでしょうか?」

キュンと手元のボタンでエンジンをかける。

「おーよ。
じゃ、みんな行こうか!」

「発進します。」

ミルクはグッと加速してハンドルを下に向ける。
< 191 / 298 >

この作品をシェア

pagetop