NOEL(ノエル)
「明日はちょっとムリだぞニコ。」
エドは困ったようにポリポリと頭を掻く。
「だって・・・」
ニコルの瞳にはみるみる涙が溜まっていく。
「だってニコ、もういっぱい待ったもん。」
「あぁ、そうだな。」
「いい子でいっぱい待ったもん。」
「あぁ、ニコはいい子だった。」
「だから・・・
だから・・・
だから・・・
うわぁぁぁぁーん!!」
エドはニコルをギュッと抱きしめると悔しそうに呟いた。
「まったくだ。
こんな可愛い子供置いていきやがってバカ親がよ!
早く帰って来やがれってな、こんちくしょー!」
「うわぁぁぁぁーん!!
爺ちゃんのバカーっ!!」
「おいニコ、それちげーだろが!!」
エドはずずっと鼻をすすりながら、ニコルの頬を軽くつまんでカラカラと笑った。