NOEL(ノエル)
――ヒック、ヒック・・・
セシルは再び頭を抱えて嗚咽を漏らす。
「僕、止められない・・・
歌うの、止められないんだ・・・
その時が来ると、僕が僕で無くなって・・・それで・・・」
「あぁ。そうみてぇだな。
お前の場合、かなりカッチリしたプログラムが組まれちまってる。
しかもやっかいな事にお前のプログラミングの数式は日々変化してやがるから、この俺様にも見切れねぇときたもんだ。」
「エドにも・・・止められないって事?」
「ああ、まぁな。
だが、方法が無くもねぇ。」
「ほんと?!」
「お前が歌いたいと思った時に、お前がオーディエンスの前に居なきゃいいわけだろ?」
「エド・・・」