NOEL(ノエル)

セシルは大きく溜め息を吐いて首を横に振る。

「短絡的過ぎるよ・・・。」

「そっか?
いや、そーでもねぇよ。

今回のデータから推測するに、恐らくこの次がお前のプログラムの最終到達地点になるだろう。」

「最終到達地点・・・ NOELだ・・・」

セシルは「NOEL」という言葉を吐くなり、ガタガタと震えだす。

「おい、何ビビッてんだよ?
そのNOELってやつさえ、いつか分かれば、それをやり過ごす事が出来るじゃねぇか。」

「そんなの、分かるわけ・・・」

「分かると思うぜ?」

「え?!」

「多分・・・な。」

――ピピ ピピ ピピ

その時、ブース内部に電子音が響き、デスク上のモニターにゲート下の映像が映し出される。

『マスター・エドにビジターです』

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