NOEL(ノエル)

「だからって、それだけの理由で僕の両親がセシルを創った事にはなりませんよ!

だいいち、母はともかく僕の父は政治家です。
アンドロイドの事なんて分かるワケがない。」

アルベルトは口調を強くする。

「お前・・・知らねぇのかよ?」

「何をですか?」

「お前の父親は、政治家になる前、優秀な研究者だった。
アンドロイド形成に関わる・・・な。」

アルベルトは驚いて目を見開く。

「研究者?!
あなたは・・・父をご存知なんですか?」

エドは一瞬言葉を止め、

「あぁ、知ってるねぇ。」

煙草の煙と共に吐き捨てるように呟いた。

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