NOEL(ノエル)

エドは、くっと悪戯っぽく口元を歪めると、

「さぁ、それはどうかな?
お前、ニコルの奴に相当嫌われたみてぇだからな。」

と言ってカラカラと笑った。

「で、お前名前は?」

「セシル・・・。セシル・イレイズ。
そう呼ばれる筈だった。」

少年はちょっと口をすぼめながら答えた。

「イレイズ・・・」

エドは一瞬顔を曇らせる。

「どしたの?エド」

「いや・・・まさか・・・な。」

「ん?」

「何でもねぇ。 ちょっと同じような名前を思い出しただけだ。

さぁ、そんじゃあ、これからじっくりお前を調べさせてもらうとするかな。」
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