NOEL(ノエル)
「知らないだろうね。
というか、敢えて知らせなかった・・・というのが正しいか。」
白衣の青年は、うんうんと頷きながら呟く。
「言ってる意味が分からないんですけど・・・」
ビルは唇を尖らせる。
「だから君は理解する必要は無い。」
「えー何でだよ?
アルは親友だしさー。
あの女の子、ちょっと気が強そうだけど可愛いかったしさー。」
「では、次の報告を待っているよ。」
白衣の青年がそう言うとモニターの映像は消え、後には白い画面と、二枚の翼の紋章だけが残った。
「おい!
何だよ言いたい事だけ言ってさー、もう話終わりかよー!
おい!ハイバラーっ!」
ビルがモニターに向かって叫んでいると、
――リロリン
ベルのような音と共に、突然モニターの画面が切り替わる。