NOEL(ノエル)

「封筒?」

画面の中央にある封筒にはピンク色の文字で『Present For Bill』と書かれている。

「今、それどころじゃないんだけど・・・」

呟きながらビルが封筒を指先で触ると、その中から一枚のチケットが現われた。

「こ、これは!!」

ビルの声が裏返る。

ビルの目を釘付けにしたそのチケットには、悩ましい少女の映像と共に金色の文字でこう書かれていた。

『Invitation
Emilia-Heart Special Live 』

「うぉぉぉぉー!!
ユーロ!ユーロ、これってーっ!!」

PCのモニターをOffにするのも忘れて、ビルは部屋を飛び出していく。

その頭の中には、既にハイバラの言葉は欠片も残ってはいなかった。
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