NOEL(ノエル)
ψ3. 銀色の髪の少女
ψ3. 銀色の髪の少女
「ちょっとー!
見た事も無いくらい可愛い男の子が来たってほんとなのぉ?!」
突然現れた大柄なブロンドの髪の女、ベラ・キャンドルは寝台の上に座っているセシルに素早く駆け寄ると、
「あらやだ、ほんとにカワイ子ちゃんだこと!」
元オトコと分かる低音を1オクターヴ高くして叫びながら、セシルをギュッと抱きしめた。
「あの・・・い、痛い・・・んだけど・・・」
「ベラ、爪が出てるぞ。」
言われたベラの手はこげ茶色の毛で覆われ、そこからは長く四角い爪が伸びていた。
「あらやだ。つい興奮しちゃって・・・」
自分の背を振り返ったセシルは、大きい目をより大きく見開く。
「毛・・・手から毛が・・・」