NOEL(ノエル)
「まぁ、とにかくだ。
そんな経緯があって、俺達は此処にいる。
けどな・・・今の俺達は、こいつらとは違う。」
そう言いながら、ガイは次のブロックへと通じる扉を開けた。
そこでは完成形のアンドロイド達がずらりと整列し、壁に埋め込まれたスピーカーから流れる規則正しいリズムと号令に合わせながら、一斉にその体を動かしている。
ガイは、厳しい眼差しで一連の動きをチェックすると、管理型アンドロイドに向かって幾つかの指示を出した。
管理型アンドロイドが手元の操作パネルに向かって何か打ち込むと突然天井から数本のアームが降り、何体かの完成型アンドロイドを掴んで天井へと持ち上げる。
「この世の中を管理しているのは、もうVINOの奴らじゃない。
むしろ・・・俺達の方だ。」
ミルクは、ちらりとガイの顔を見上げると
「確かに、ある意味そうかもしれませんね。」
そう呟いて、また視線を前へと戻した。