NOEL(ノエル)
眩いほどの光に照らされたそこには、農業用アンドロイドの最終機能チェック用機材が並んでいる。
ニコルがワゴンを奥の駐車スペースに入れると、脇にあるドアから、数人の作業服を着た男達が現れた。
「ありがとな。ニコ、ガイ。
後はこいつらに手伝わせるから、ちょっと上で待っててくれるか?
ニコ、今日はもう手伝いはいいんだろ?」
「ああ。爺ちゃんが戻ってきたしな。
今日はスクールも休みだし・・・。」
ニコルが頷くと、ユーロはガイに研究室のカードキーを手渡して、作業員の男達に両腕を掴まれたアンドロイドと共にドアの向こうへと姿を消した。
「やれやれ。
そんじゃ、ちょっと休憩していくとするか。」
ガイは、親指を上の階へと向ける。
「ああ。
全く疲れる一日だよ。」
ニコルはそう言いながら、座席の背にドンともたれかかり、大きく溜め息をついた。