NOEL(ノエル)

「私にとっては同じ問題よ。
サンプルαと同じくらい大切な問題なの。

このところ下の研究所へは行っても、此処にはめったに来なくなってしまって・・・

この分だと、自分の息子なのに顔も忘れてしまいそうだわ。」

「アルの事は、メルサに任せてある。
全く問題は無い。

学校の成績もかなり優秀だし、友達関係も巧くいっていると聞く。」

ゼオは、モニターを別の画面にカチカチと切り替えていく。

「それはメルサからの報告でしょう?
あの年頃の男の子は、難しいと聞くわ。

それに、所詮メルサは・・・」

そう言ってエレナは言葉を切る。

「メルサは、アンドロイドだから信用出来ない・・・か?
それは聞き捨てなら無いな、エレナ。

VINO CITYきってのアンドロイド研究者であるお前の言うべき言葉ではない。」

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