NOEL(ノエル)
「なるほど。調べてみる価値はありそうだな。
ところでお前、このネタ、どこから手に入れたんだ?」
ビルはニヤリと笑うと、手にした小型モバイルをスルスルと操作して小さなモニター画面をくるりと回してみせる。
「ファイルナンバー64、NANO大好きなフェイクフリーク・ジェニファーちゃんから~」
画面には、ブロンドの巻き毛をツインテールにした女の子がにっこりと微笑んでいる。
睫毛には小さなダイヤが輝く。
「お前・・・女の子にナンバー付けてるのかよ。」
「まぁね。
いくら俺でも200人以上いる女の子達を頭の中だけで整理できないからさ。」
アルベルトは大きく溜め息を吐くと、目の前の液晶シートを小さく畳み、薄いジュラルミンケースを開ける。
「とにかく、そのジェニファーちゃんとやらに詳しい話を聞いてみよう。」
「了解!」
ビルは嬉しそうに席を立つ。