NOEL(ノエル)

「すげー! やっぱすげーの。
ジェニファーちゃんのフェイク好き、ハンパ無いのな。

その宝石もペットも、み~んなフェイク♪」

ビルは上ずった声を出す。

「一度来てみたかったんだよね。
ジェニファーちゃんのお家。
でも、なかなか招待してもらえなくってさー。」

「それで・・・か。
お前の魂胆はソコだった訳か?」

アルベルトはそう呟いてビルを睨んだ。

「ん、どしたの? アルベルト様」

ジェニファーはフワフワしたショッキングピンクのショートパンツの両側に手の甲を当てて、アルベルトの顔を覗き込む。

「あ・・・いや、なんでも・・・。
しかし、なんでフェイクなんだ?
金があるなら、ホンモノが幾らでも手に入るだろうに。」

「分かってないね。アルくんは。」


ビルは、チッチ・・・と、アルベルトの目の前に人差し指を差し出し、左右に揺らして見せた。
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