幕末咲乱華
『〜〜〜♪』


突然,どこからともなく,美しい篠笛の音色が聞こえて来た。



今夜は綺麗な満月だった為,とても風情があり心地良かった。





『誰だろう…?宿泊客かな?』

女将の事を忘れ,音色が聞こえて来る方向へと足を進めて行った。



















曲がり角まで来ると,前方に人気を感じたので壁に背をも垂れかけながら,身を潜め,静かにその方向を見た。

















それは先程,華の部屋に訪れた女将だった。
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