幕末咲乱華
華「でも、軽傷で良かったですね!!安心しました……」



ホッと溜め息を漏らし、永倉の手当てを終えた。


芹沢「…おぃ、今から話す事を良く聴け。」



突然、外を見ていた芹沢が華達の方に向き真剣な表情で話し出したので、夢の世界へ飛び立とうとしていた沖田や野口も眠気を覚まし、耳をそばだてた。



芹沢「明日、八軒屋の旅宿京屋へ帰り、近藤達に今日の角力取との事を話す。
そして一応、大阪奉行小笠原大隅守(おおさかぶぎょう おがさわら おおすみのかみ)にも文を送るとする。
が、敢えて角力取と争ったとは言わず、何者か分からぬ者達が俺達に喧嘩を吹き掛けて来たので、やむを得ず懲らしめの為に斬り払った……としたいと思う。」


山南「…それは、私達に不利が有っては困るから……と、言う事ですね?」



山南が冷静に芹沢に質問した。
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