幕末咲乱華
第四章〜7月⇒10月〜

★佐々木 愛次郎

7月。

角力取等との事件の後も、今日の町では相変わらずな事があった。
屯所から一歩出る度に嫌というほど感じる市民からの冷たい視線や、市民から耳にする「壬生狼(みぶろう)」という言葉。

浪士組を結成してから市民からは今でも良い顔をされず、大きな仕事はまだ手にした事はないし、そしてそのイメージを決定づけるに当たって芹沢の乱暴な振る舞いにも一因があるようだった…。



近藤「芹沢先生ッ!またお酒を飲まれて来たんですか?!」


千鳥足で新見や野口等に支えられ、やっとの思いで帰って来られたとゆう感じだ。


芹沢「…っせぇなぁあ〜!良いだろ、それ位。金だってあんだから。」


そういって懐から、ジャリンと如何にも沢山入っていそうな、地味な色の巾着袋を出した。
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