幕末咲乱華
ざわざわざわ………


隊士達の声で目が覚めた。



華「ん〜…!なんなんですか?朝っぱらから・・…。」



小さく伸びをして、隣にいた永倉と藤堂に尋ねた。



永倉「あぁ………佐々木 愛次郎っていう整った顔した奴がいただろう?昨夜、何者かに殺されたらしいんだ。」



永倉の言葉で、目が覚めた。



華「え?・・…こ、殺された?」


藤堂「うん…そうらしいよ。今、屯所のどこかの部屋へ運ばれて来たって誰かが言っていたのを聴いた……って、華ちゃん?!」



まさか、そんな筈はない。何かの間違いだろうと自分を安心させるように言い聴かせ、寝巻きのままで屯所中を探した。

だけど、そんな事は見事に打ち砕かれてしまった。



華「あ、愛次郎………くん?」



華の目に入ったのは、顔に白い布を掛けられ布団に横たわり息絶えていた佐々木だった。
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