幕末咲乱華
そんな沖田に気付かないまま朝食を取り、出掛ける支度をしていた。
すると…



?「入るぞ。」



と、冷静な声が襖越しから聴こえた。
良いですよ、と声を掛けると入って来たのは斎藤だった。



華「斎藤さん!珍しいですね。今日はどうしたんですか?」



真剣な表情をしていたので、何か大事な話があるんだなと察しが付いた。



斎藤「ぁ、ああ…。少しお前に話しておきたい事があってな……。
これから芹沢さん達とどこかへ行くのだろう?」


華「あ、はい……。」


斎藤「……お前は、芹沢さんの事が好きか?」


華「ん゛ー…まぁ、好きっちゃあ好きですよ?でも良く分からない……」


斎藤「……一応、言っておく。この世の中、人を間違えると命取りになる。それだけは知っておけ。」



意味深な事を言い残し、華の頭に手をポンと置いて部屋を出て行った。
何だったんだろう?と思いながら支度を済ませ、屯所を出た。
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