幕末咲乱華
土方「いちゃ悪ィか?切開、良い知らせを持って来たってのによぉ。」



頭をポリポリ掻きながら、¨どうする?¨という目で華を見た。



華「………私には知る権利なんてありませんよ。御所九門の警護へ行けませんでしたから…。」



俯きながら、自分の愚かさを恥じた。


土方は、思ってもみなかった事を言われ少し悩んだ。



土方「逆に言うが、ふらつく体で行かれた方が皆に心配を掛けもっと迷惑だった。だから、ここで安静にしていた方が良かった。お前の体のためにもな。」



一息付くと、言葉を続けた。



土方「そんでもって、そーゆー気持ちを持てるお前は、御所九門の警護へ行ったのと同然だ。絶対に謝る様な言葉だけは口にするな。」



そう言うと、立ち上がり部屋を出て行こうとして足を止めた。



土方「…そんなお前にだから伝えておこう。今回の仕事の件で、天子様から我が隊の迅速な行動力を高く評価され、【新選組(しんせんぐみ)】の名を授かった。こんなめでてェ事ァ、ないんだぜ!喜べよ?」



口角をあげ、部屋から出て行った。
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