幕末咲乱華
?「おらー!!!金出せや、金!!」



ある時、何処からやって来たのか、質(たち)の悪い輩(やから)がこの村を襲った。



老人「まだこっちには来ていない!あの山へ身を隠そう!!」



必要最低限の物を持ち、輩に見つからない様に家を抜け出した。

が・・・



輩「おうおうおう。逃げようったって、そう簡単には行かせねぇよお・・・」



ギラリと目を光らせ、鞘に手を掛けていたヒョロッコイ侍が立っていた。



老人「どうかわし等だけは見逃してくれ!!」



老人が、その輩の前で土下座をした。



老婆「お爺さん!!」



老婆はお爺さんの背中を手でさすった。



輩「‥…しゃあねぇなあ。とっとと行っちまえ!」



そう言うと背を向けた。


意外と良い人だなと思った。

しかし、数秒後には憎き相手と化した。



輩「‥…とか言っちゃってぇ〜」



既に抜刀していた刀をぺろりと舐め、それを振り下ろした。



ベシャッ―――



目を瞑っていた姉妹に不快な音と共に生暖かい物が飛んで来た。
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