幕末咲乱華
野口「んっ」



声と共に木刀をポンっと渡された。



華「………何?」



木刀を眺めていると、目の前にいる野口から物凄い殺気を感じた。



野口「一本勝負。これで僕が勝ったら……」



そう呟くと、いきなり華に向かって打ち込んで来た。

間一髪で避け、野口から少し距離を取る。



華「な、なんなんだよ!?いきなり!」


野口「………。」



無言のまま、又、攻めて来た。



カンッ

カンッ

カンッ!!



激しい戦いだ。


初めて野口と試合をしたが、¨強い¨と思う反面、嫌という程に感じる殺気。


野口に恐怖を抱きながら、何とか野口の木刀を受け止めた。



野口「……ダョ…」


華「え?」


野口「お願いだよ……僕から芹沢さんまで奪わないで――――――!!」



悲痛な叫びだった。
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